2023年ビンテージとなる葡萄の収穫が真っ盛り。

白葡萄は赤葡萄よりも1ヶ月ほど早く収穫が始まります。

収穫目前の白葡萄

その年の気候によって醸造家達の長年の経験から、葡萄が最高のポテンシャルを持つタイミングを見計らい、収穫日が決まります。

日にちを決めても天候が変われば日程も変える必要があり、自然と天候とを毎日にらめっこしながら収穫のタイミングを見計らいます。

今年は山火事や日照り・洪水等もなく、穏やかに葡萄が実りました。

一週間ほど前には雹(ひょう)が降った地域もあり、生産者達は夜も眠れぬ日々を過ごしていたそうです。

こうして自然に守られて収穫まで至った葡萄は奇跡の葡萄。

一粒一粒に栽培家の愛情が半端なく詰まっています。

収穫したてのViognier

ちょうど私たちが産地へ行った日に、Viognier(ヴィオニエ)葡萄の収穫がありました。

この日は満月。満月の日は引力の関係で畑の微生物をはじめ、葡萄自身も代謝が高まり、

最高のポテンシャルを保った状態で収穫ができるとのこと。

全てが自然の摂理に沿って作業が行われます。

破砕作業

翌日早朝から、少しでも葡萄が新鮮なうちにと、早い段階で破砕作業がスタートしました。

最高のタイミングで丁寧に収穫された葡萄達はどれも質が良く、艶があり、糖度も酸度も絶妙なバランスです。

赤ワインと違い、白葡萄は皮と種を除き、ワインへとなります。

その為ワインとなる量は圧倒的に少なくなります。

下記写真のように多くの使用しない箇所が残ります。

破砕後に取り除かれた皮と種

それほど貴重な果汁ということなのですが、皮からのタンニンが含まれないため新鮮なうちに飲む必要もあります。

搾りたてのヴィオニエ

今回、破砕作業を見学した「BallncingHeart Vineyard」の醸造家、

マイク・ヘイズのワイン作りの哲学のモットーは

「Gentle!!!」

全ての工程において、いかに人の手を加えず、自然の状態のままワインにするか。

そして化学物質や動物性物質も一切加えずにワインにするか。

醸造過程においても、できうる限り「柔らかく・やさしく」葡萄に負担がかからないように。

これら全て行う結果、驚くほどやさしく、葡萄のポテンシャルを最大限に引き出したワインが出来上がります。

私はこの混じり気のないピュアなワインを飲むと、体にスッと溶け込み、自分の体がワインが入ってきたことを喜んでいるかのような感覚となります。

醸造家Mike Heys

マイクの長年にわたる直感から収穫のタイミングや、醸造工程における機械の圧力やそれにかける時間・全てのタイミングを行なっています。

まさに匠の技。

一口一口、じっくりと噛み締めて飲みたいような味わいは、

まさに職人技の極みです。

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