The Folly’s Truffles

高級食材として知られ、その奥深い香りは人々を魅了してやまないトリュフ(Truffle)

イタリアのアルバ地方が代表的とされる白トリュフ。そしてフランス、スペインでは黒トリュフの生産が有名である。

一般的にはホストツリーと呼ばれるオークの木の根にトリュフの胞子が付着し、根と共生することで成長する。

土壌の性質や年間雨量、平均気温や寒暖差など全ての条件が揃った時にトリュフは生まれる。

The Folly’s Truffles グラニットベルト産の黒トリュフ

地下に生育するため探し出すのが困難であり、トリュフハンターや訓練された探知犬によって傷が付かない様に丁寧に掘り起こさなければならないため高価となる。

全ての産物は母なる大地 ”Mother of Nature” が授けてくれるギフトであるが、このトリュフというギフトが生まれるには数々のハードルや条件が必要となる狭き門だ。

オーストラリア人医師であるMike Egerton氏は高地冷涼で寒暖差が激しいこのグラニットベルトがこのギフトを育成できる数少ない地域なのではないかと考え、長年にわたりこの地の年間気温や雨量、紫外線量や地質の調査に独自で乗り出した。

そこで得られたデータは自身も過去に訪れた事もある南フランスの気候条件と合致したという。

更に、理想とされる土壌がpH(7〜8が理想)のバランスや栄養素が入り混じる石灰岩や粘土が含まれ且つ十分な水分と通気性を持つ土壌が望ましいとされるため、長年に渡って土壌の改良を行ってきた。

石灰岩が含まれた土壌は肥沃度が低く、水捌けが良い

それらの準備期間を経て満を持して450本ものオークの木をこのグラニットベルトに植えた。

そして、自分のファミリービジネスとして自分の息子夫婦と手を取り合って展開している。

トリュフファーム生産責任者のベンとツアーや広報を担当するベンの妻メープル

トリュフは春から秋の生育期と、冬の休眠期を繰り返し成長する。

生育に必要なのは春から秋にかけての温度、土壌、湿度、日照のバランスであるが、良質なトリュフを育てるには休眠期も重要な様子である事はあまり知られていない。

休眠期の終わり、すなわち冬の後半に寒冷な気候や霜が発生する事で、トリュフの成長と発芽が刺激されるという。

またこの時期が最もエネルギーを蓄える期間であり、霜が発生する事で成長期に移行する刺激が与えられる。

また、この霜によって胞子が活性化し、成長のステージに進むことができる。

グラニットベルトの地は1日の中で四季があると言われる程寒暖差が激しい。

夏場では日中30度の日差しがありながらも、朝晩は12度まで下がる。

同様に冬場の気候については、高地による澄んだ気候の中強い紫外線を浴び、夜間はマイナスまで冷え込む事で霜が発生する。

これら一見して厳しい環境は、トリュフという大地から恵まれる大切なギフトを育てられる最適な条件が揃っている。

その大地からの恵みを大切に育み、この地のワイン文化を「食」という観点から支える大切な役割を担うのが、Egertonファミリーが行うFolly’s Truffles Farmなのである。

Bruleeと呼ばれる、木の下が円形に枯れているのがトリュフが生息しているというサイン
アカデミー用にディスプレイされたオークの木と根を実際に見る事でどれだけ見つける事が困難かがわかる
収穫に至らない状態のものは土を被せてその時が来るのを待つ
収穫したものを実際に調理して味わう事ができるスペースもある
大人気トリュフバター。パスタなどに刻んで入れるとワンランク上の味わいになる
自家製トリュフマスタードなども味わう事ができる
トリュフを混ぜたソースなども販売している

The Folly Truffles

1110 Bents Road, Ballandean QLD

info@thefollytruffles.com.au

Ph: 0488 39 29 79