自分たちが丹精込めて作ったワインを、丁寧に説明しながら一品一品のお料理と大切に提供していただく状況を見れるという事は、作る側としてはこれ程幸せな事はありません。

今回ご紹介させていただくのは、佐藤が2016年から関係を構築し、敬愛する日本を代表する食肉料理人集団の代表・佐々木氏が率いるELEZO社です。

佐々木氏は日本の名店と呼ばれるフレンチで修行を積んだ後、地元十勝で2005年に狩猟から加工、レストラン展開を手掛けるELEZOを設立しました。

ELEZOが扱う野生の鹿肉は厳格なルールが課せられています。

雄は0歳〜3歳まで、雌は0歳〜4歳までの鹿のみ選んで狩猟し、その際に即死させることで体内に血がまわらないようにし、また野生動物に敬意を払って静かに成仏してもらえるよう首から上のみを狙う最も高度な技術(ヘッドショット)で狩猟します。

その選び抜かれた野生肉を2時間以内に剥皮・解体処理し、自社の食肉ラボラトリーで熟成と加工が行われます。

佐々木氏の極みは、いただいた命に敬意を払うという意味で、肉の一片、骨の髄から血の一滴まで全て使い切り、それら全てを7コースの料理で表現するというものです。

この取り組みが文化的にも注目を集め、ELEZO社は2019年に農林水産省料理人顕彰制度「料理マスターズ」に選ばれ、日本ではじめて生産と料理の2つの部門で2冠を受賞した快挙を成し遂げました。

この素晴らしいレストラングループに対し7コースの料理に対して最高のマリアージュを作り上げるため、オリジナルのワインの生産をするという機会に恵まれました。

この取り組みはグラニットベルトの標高820m付近にELEZO社専用の葡萄畑の区画を用意し、葡萄作りからはじめました。

そして清らかで繊細な鹿肉の良さを壊さないよう、薄氷を歩くかのように慎重にデリケートなワインたちのブレンドを何度も何度も繰り返し、作り上げました。

2022年、ELEZO社は太平洋が見渡せる十勝の丘の上にELEZOの全てを感じてもらうためのオーベルジュを設立しました。

一流ホテル並みに行き届いた宿泊施設から、全てのストーリー性を組み立てながら食材とワインのポテンシャルを最大限まで引き上げて提供するレストランまで。

全てが圧巻の連続です。

この素晴らしい空間で、ELEZO社の誇りである食肉に寄り添うかたちで提供されたあの時のワイン達はとても立派に成長し、素晴らしいかたちで提供されていました。

それを見た時にこれまで積み重ねてきた日々やコロナの苦しかった時期、何よりもワイン達の成長と素晴らしい演出で提供してくださっているELEZO社に感謝と感動で涙が止まりませんでした。

私の大切なお客様達には、是非私たちの努力の結晶を見て感じてもらうため、この地を訪れて欲しいと心から願います。

ELEZO ESPRIT
〒089-5465 
北海道中川郡豊頃町大津127番地
TEL: 070−1580−1010
http://esprit.elezo.com

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