これまで数多くのお客様から支持いただきながらも、コロナを経て様々な問題に直面し生産の継続が危ぶまれていたSirromet社のスパークリングレッド。

この1本を作るためにかかる労力や時間を垣間見れば、何故企業はこの様な決断を下さなければならなかったのかが分かる気がします。

その反面、この商品に対しては私達日本人にとってはとても思いの籠った商品であります。

そもそも海外に向けてオーストラリアらしさを表現するために作られ、そのターゲットとして販売されたのが日本マーケットであり、一時は全体の生産量の80%が日本に輸入された程多くの日本のお客様達から支持をいただきました。

この人気商品を絶やしたくない、待っているお客様に届けたいという思いで、輸入元である私たちGranizo社は次期スパークリングレッドの生産と商品購入に充当させるべくクラウドファンディングに挑戦し資金の一部を得る事が出来ました。

このスパークリングレッドの製造方法はシャンパン本来の製法で知られる、瓶内二次発酵つまりボトルの中で長時間かけて自然に泡を発生させて瓶の中に閉じ込めておくという伝統的な方法です。

この工程の最後には糖分を含んだリキュールを加えて全体の甘みの調節をはかるドサージュとよばれる重要な工程があります。

あまり知られていないかもしれませんが、1リットルあたり5gのドサージュの量を増やしたり、減らしたりするだけでそのワインの印象は大きく変わってきます。

今回私は日本人の味覚という部分にフォーカスをあてて、このスパークリングレッドをジャパンカスタムとして生み出したいと思う様になりました。

そこで、日本で活躍するお世話になっているソムリエの先生達をお招きし、次期スパークリングレッドの味わいのバランスに対する印象と、ドサージュの適量について意見を伺うセッションを行いました。

最初はゼロドサージュという、全く甘みを加えないもの。

白ベースでは良く見られる様ですが、赤のタンニンのきついプティベルド種では少しギスギスした印象を与えます。

次に5g 少し柔らかみが出てきます。

10g より親しみやすい印象に変わってきます。

因みに、過去生産していたものは30gと甘さが際立つ仕上がりとなっていました。

このセッションを慎重に繰り返し、ソムリエの先生達が反応した数値。

(その実態は完成時にお披露目させていただきたいと思います)

日本人は生まれてから味噌、醤油、みりん、お砂糖などが身近にあり、これらが食材に含まれたものを口にして生活をしてきました。

その日本人の味覚から導き出すこのワインの適量となる残糖の数値がリッターあたり○○gであり、「和」を知る人々の懐に嫌味なく入り込む事が出来る適量という事なのだそうです。

ここまで来ると、これから完成させるまで、やるべき事が色々と見えてきました!

これまでクラウドファンディングを通じて応援して下さった方々、生産の継続を許可してくれたワイナリー関係者、わざわざオーストラリアまでお越しいただき今回のプロジェクトにご協力いただいたソムリエ協会の先生方。

皆様の力を得て、この先もジャパンカスタムスパークリングレッド作りに励み、必ず日本にお届けします!!

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